第3回・恐竜大戦争アイゼンボーグ#1

big-cobra2011-07-10

今回はアイゼンボーグのアイゼンボー編に絞って特集!
時は昭和53年…リアルタイムでやってる特撮はほとんど等身大ヒーロー。第3次ウルトラブームではあったけどあくまで「ウルトラ」ブームであって「怪獣」ブームではなかったあの頃。
等身大ヒーローもウルトラマンも大好きだけどやっぱり「怪獣」が一番好きな塾長にとって「アイゼンボーグ」は特別な思い入れのある作品だった。
確かに今見ると造形もショボいしストーリーもイマイチで、マニア間の評価も低い。
しかしこの時代に幼少時代を過ごした怪獣好きに「毎週新怪獣が見れる悦び」を与えてくれたこの作品を、塾長は終生忘れない!
というわけで、全怪獣怪人大百科でも特に「歯抜け」が酷かったゴッテス怪獣のコンプリート目指して、ダダッダダッシュだ出撃だー!!

ギラー
第20話「かがやけ一番星! アイゼンボー」に登場。
恐竜帝王ウルルに代わり恐竜魔王ゴッテスが前面に出てきてからは、恐竜を改造した怪獣が毎週登場する事になる。それまでは凶暴化したタダの恐竜が侵略の先兵だったが「子供たちの親しむべき恐竜が悪役なのはいかがなものか」的なアレにより変更されたというわけ。「ンなもん別にええやん!」とも思うが、結果的に俺にとっては喜ばしい路線変更だったって事だ。
で、このギラーはそんな改造怪獣の第1号。 初っ端からいきなり恐竜とかけ離れたケッタイな容姿の怪獣を出すのも…という判断からか、半分生身で半分メカの分かりやすいサイボーグ的なデザインになっている。「恐竜を改造」という設定に忠実な、両者のミッシングリンク的な存在だ。
両手が武器だったり首だけで飛んだりと、子供心をくすぐるおいしいギミック満載で、アイゼンボーの初陣の相手としては申し分ないスター選手だったと言えよう。
着ぐるみは第13話でD戦隊の基地を破壊したケララ(ケラトサウルス)の改造。

ガルウ
第21話「激突! 恐竜魔王対アイゼンボー」に登場。
最初にギラーみたいなのを出しておけば次から遊びやすくなるというわけで、早くも出ました如何にも70年代の円谷怪獣っぽいデザインの正統派!
この回の戦闘シーンはオープンセットなのでウルトラファイト的な雰囲気も楽しめるぞ!
着ぐるみはゴロロなどのトロエドン型恐竜の改造。

ザザ
第22話「怪奇! 呪いの怪獣人形」に登場。
百万年前に暗黒星雲から埴輪に封印されて地球に送り込まれた、ゴッテスも恐れる凶悪な宇宙怪獣…ってもう完全に設定が自由すぎますね、恐竜とか関係ナシ!
埴輪が太陽光線を浴びている時しか活動出来ないため、ザザを長く暴れさせようとしたゴッデスが高く投げつけた埴輪を誤って飲み込んでしまい、そのままフリーズしてしまったというオチは確かにマヌケだが、ナレーターにまで「バカなザザ!」「本当に愚かなザザ!」と罵倒されてたのはかわいそうだったw
着ぐるみは改造ではなく新造かも?ウルル編だけでなくウルトラマンレオあたりまで遡っても過去の怪獣にそれっぽいのがいない…。

デモス
第23話「マグマ地獄からの脱出!!」に登場。
着ぐるみの流用改造はいかに元ネタを隠すかが腕の見せ所であるが、本作の場合は設定が設定だけにバレバレであっても大して気にしなくていいとは思う。
ただ、こいつだけはもうチトひねってほしかったなあ。せめて体色を変えるとかさ…トリケラトプスのパチモンにしか見えんてw
あと名前もレオの円盤生物と丸カブリじゃん!他社同士で被るのはたまにあるけど、自社作品で被るのはどうかと思うのだが…。

ドロロ
第24話「見た! 忍者恐竜の陰謀」に登場。
バルタン的な忍者殺法にゴモラチックな髪型という、アイゼン怪獣の中では最も華のある奴…そういえば「てれびくん」のグラビアでも結構フィーチャーされてたような記憶があるなあ。
コミカルなアクションをやってたと思ったらアイゼンボーに抱きついて自爆を謀るなど、最後まで目が離せないヤツだった。
イグアノドン系の着ぐるみ改造で、演者が動きやすいのかかなりの短いスパンで何度も使い回されている。

ガガラ
第25話「鳥居博士を救え! 天狗岩の決戦」に登場。
見ての通り、ステゴサウルスの改造怪獣。
ここに来て初期話数ではおなじみだった、動物に怪光線を当てて洗脳催眠をかけるカラージュの設定が突如復活する。しかも恐竜から怪獣にパワーアップしたせいか、ゴリラを凶暴化させるだけでなく巨大化までさせてしまう。

詳しく書くと長くなるので割愛するが、ストーリー上わざわざ巨大ゴリラを出す必然性は全くないんだよね〜。
最後コイツがどうなったか全く触れずじまいだし、そもそも鳥居博士を拉致る役はメイン怪獣のガガラで充分だった。
こうした作劇上のツメの甘さが本作の評価に影を落としていると言わざるをえない。

ゾビー
第26話「恐竜調教師! 魔女ゾビーナ」に登場。
元々はおとなしい草食恐竜だったが、ゾビーナにムチで調教されて涙をポロポロ流しながら逃亡。逃げ込んだ先が溶岩が燃えたぎる火山の中で、熱くてたまらんと外に出てきたところをゾビーナにあっさり捕まり、頭に物体Xを埋め込まれて凶暴化。アイゼンボーに敗れて元のおとなしい恐竜に戻るがそのまま死んでいったという余りにも悲惨な怪獣。
新レギュラーであるゾビーナの残虐性を引き立たせるための噛ませ犬というのは分かるが、チョットかわいそうすぎたようなw
着ぐるみはザザの改造。

テレキラー
第27話「飛べ涙の白球! 襲われた甲子園」に登場。
ガザリヤ星出身の宇宙怪獣で、ザザ以来の非恐竜。
電波を通じてテレビを爆発させる驚愕の怪光線を放つ「怪奇大作戦」の「死を呼ぶ電波」みたいな奴だ。
着ぐるみはドロロの改造。

ドドラ
第28話「雪原に黒い影? 北極点の闘い」に登場。
怪獣全体を見渡しても数少ない「毛モノ」は元ネタを隠しやすいという利点がある…というわけで実はガルウの改造。

ブラックマリア
第29話「輝け! 恐竜親子星」に登場。
「子供を産む」というストーリー上の展開ありきで付けられたような異色のネーミングだが、デザインに母性を感じさせるような要素はない。むしろブラックキングばりのたくましいツノが印象的で、強敵キャラのような佇まいだ。
着ぐるみはおそらく「レオ」のガロンの改造で、どちらも「身内」が存在するという共通点がある。だからどーしたって話だが…。

恐竜太郎
同じく第29話「輝け! 恐竜親子星」に登場した、ブラックマリアの倅。
ブラックマリアはD戦隊に倒されたが子供に罪は無いという事で動物園で飼われるが、結局ゴッデスに処刑されてしまう。
着ぐるみはアローやオロロなどアロサウルス系の改造。「全怪獣怪人大百科」ではいくら版を重ねてもガルウの写真として使われていた…本放送だけのおぼろげな記憶しかない塾長はずっと信じてたぞ!(怒

ヨタノドン
第30話「怪獣番号三三が9 ヨタノドン」に登場。
円谷お得意の「ぐうたら系ギャグ怪獣」。エピソード自体もクスグリ満載でゴッデス&ゾビーナのマヌケぶりが楽しい。
怪獣番号は339で、のど自慢大会のエントリーナンバーみたいなワッペンを胸に付けていたが、サブタイのインパクトに反して劇中では全くイジられてなかった。
この着ぐるみもザザ同様新しく作ったっぽい。タイショーかノンビリゴンかなと思ったけど違うみたいやね。

ボロロ
第31話「出現! もう一人のアイゼンボー」に登場。
過去の怪獣を研究して最強の怪獣を作ろうとした結果、「人間型のフォルムが一番強い」という怪獣モノにあるまじき結論に達してしまったオチャメなゴッデス…しかも「人型なんだからアイゼンボーそっくりにしちゃえ」とニセアイゼンボーにすげ替えしてしまった。定番のニセモノキャラだが、こんなムチャクチャな経緯で誕生したニセモノを塾長は他に知らないw
着ぐるみは「プロレスの星アステカイザー」のクライム・バリアンの改造。