♪ぼくらの成田先生〜

引き続きヒューマンネタです。
今回は塾長が常々疑問に思っている、成田亨のデザイン問題について。

塾長は現物を持っていないので拾ってきた画像で恐縮だが、上の画像は放映当時に発売された主題歌のシングルレコードである。
ジャケットの右側はその中の歌詞カードであり、ヒューマンのボツ怪獣デザインがカラーで掲載されている非常に貴重な資料だ。
これらの画稿のほとんどは、恐らく現在では最も本作について詳しい資料と思われる昭和62年に刊行された「宇宙船」36号のヒューマン特集に掲載されている。
向かって一番右側は宇宙船でのキャプションにもある通りガラモンやナキラを思わせる、セルフカバー的なデザイン。
その隣の赤い怪獣はキャプションこそ無いが、第8話「魔の少年フラッシャー!!」に登場したダンケットの初稿のようにも見える。
さらに隣のサイの頭部みたいな怪獣は、宇宙船によると中にバイクを入れて舞台を走り回らせる予定だったらしい。ステージショーならではの野心的な試みだ。
そして問題なのは、その上の宇宙人らしきデザイン。


実はこれ「円盤戦争バンキッド」第7話「アベック型蒸発光線の謎」に登場した、アルバレン中尉のデザイン画なのだ。
成田氏がウルトラ、ヒューマンの後にバンキッドの敵宇宙人をデザインしていたのは常識だが、過去のデザインを流用したケースもあったという事は意外と知られていないのでは?


探究心旺盛な塾長としては、ひょっとしてまだこういうケースがあるかもと探してみたら…ありましたw


バンキッド第9話「二重型吸水パイプの謎」に登場したエクスズ少佐…。
ヒューマンのブルゲリラのデザインに似ていると思いませんか…?
デザイン画に見られるサイケ模様こそ無いが、スタッフに提出されたのがモノクロの画稿だったとしたら合点がいくし、携帯撮りなので分かりにくいが顔や胸部の形状が驚くほど一致している。
ただ問題なのは、アルバレンのケースと違いブルゲリラはボツデザインではなく、実際に造形されてヒューマン第7話「怪人メガヘルツテレビ局を爆発!!」に登場しているのだ。

ひょっとして成田先生、ヒューマンで採用されたデザインなのをコロッと忘れてバンキッドに出しちゃった?!
一回登場した怪獣のデザイン画が、全く関係のない作品で全く別のキャラクターとして登場…これはちょっとした事件でないかい?!w
とはいえ、塾長は恥ずかしながらバンキッドを見たことないので(リアルタイムでの記憶はもちろんおぼろげ!)怪獣図鑑に掲載されたこの小さい写真だけの判断は危険なのも事実。
CSなどでエクスズ少佐を見た方、どうかご意見をお聞かせ下さい!
ブルゲリラとの関係を御存じであれば尚結構です!


そしてバンキッドの宇宙人のデザイン画はまだ発表されていないものも多いはず。
塾長がデザイン画を見たことがないものは以下の通り(成田デザインに限る)。

ティーフン中尉&ティーバス大尉
ピーグル伍長
エヌバル少佐
ジェーデ少佐

ちなみにティーバス(ティーフンと同一?)及びジェーデは後年発表されたイラストは把握しているがデザインは未見。
これらのデザイン資料が掲載されている文献を御存じの方はどうかご一報を!