小春は何と戦う「戦士」になるのか?


同じ日テレのG+で優作&雅俊の「俺たちの勲章」が始まって興奮と感動を禁じ得ない今日この頃、「音楽戦士」に娘。がトークゲスト!
「泣いちゃうかも」以来2曲おいての登板ということでかなり早いローテーション。いいぞ日テレ!それって日テレ!(古っ!)
とにかく近年における糞事務所の糞仕事の中でも、トップクラスに近い怠慢ぶりからくるプロモ不足で、小春卒業という重大事件が世間的に影の薄い状況の中、やはりこの番組はやってくれた!
番組フォーマットが若干マイナーチェンジされて持ち時間こそ従来より少なかったが、それを気にさせない内容の濃さだった。

文章化しても面白さが1%も伝わらない、This is 小春と言うべきスラップスティックな名場面の数々…逆に言えば、卒業によって小春の面白さが初めて全国のお茶の間に流れる事になったのは皮肉という他はない。
コウモリにしか聞こえないような甲高い声で繰りだす破天荒なコメントだけでなく、それにより発露された他メンバーとの温度差によってさらに厚みを増す笑いの取り方はさゆには出来ない手法。
さらに凄いのは「ツッコミ待ち」状態であるにもかかわらず、時に他メンのツッコミをかき消すようにボケを重ねて、現場内の次元すら歪ませるような小春ワールドを構築してしまう事。それでいてガチで収拾がつかなくなるギリギリ一歩手前で潮が引くように止める。
そう、基本的に小春は闇雲に暴走しているようでいて、場の空気も読むし意外と冷静に計算しているタイプだと思う。
もちろんあのキャラじたいは素に近いと思うが、要するに本番で素の自分をナチュラルに見せることが出来る、芸能人としては理想のタイプなのではないだろうか。
一本気に突き進む、極めてステロタイプなさゆのスタイルは努力の賜物であるのに対し、小春のようなタイプはさゆほどの分かりやすさはないにしろ、場数さえ踏んで行けばあらゆる現場にも対応できる天才肌。素に近い分、時折さゆに見受けられるわざとらしさを与えることもない。
こういうタイプこそ、さゆに次いでバラエティに推すべき人材なだけに、かえすがえす残念極まりない…。

「逃走中」の次は「音楽戦士」と逃げたり戦ったり忙しいさゆは、元・教育係として旅立つ後輩のために敢えて自ら噛ませ犬になってみせた。しつこく食い下がらず、程良く折れるタイミングの的確さはバラエティ修行の成果か。
ストレスで眉毛を抜いたエピソードに代表される教育係ネタは、さゆのブレイク前からこの番組で何度となく触れられてきたくだり。
今話題の毒舌を前面に押し出すことなく、過去培った鉄板ルーティンを混ぜ返してとことん小春中心に練られた構成は、番組スタッフの自信そして娘。に対する愛と信頼に他ならない。

ケツに穴が開いてないのを不服に思う微妙なお年頃…ダテにゴールデンの全国放送で乳首を見せるのを快諾していないw
それはさておき細身とぽっちゃり、高音と低音、成人と未成年、日本と中国…と全てが小春と好対照をなした理想のライバルと言うべきダブルJとの口喧嘩が無かったのが少し寂しい。まあそんなん盛り込んだら明らかに尺をオーバーしてしまうだろうがw

リアクションクイーン・ガキさんもまた今回は派手な動きを抑え、手のかかる愛娘に愚痴をこぼしながらも親としての悦びをかみしめる母親のような温かさで、楽しく小春と絡んでくれた。
普段の小春の弾けっぷりはまさに荒唐無稽という表現がピッタリだが、前述したように計算ずくにせよ、ガキさんのようなブレーキをかけたり盛り立てたりしてくれる諸先輩方が後ろにいてくれるからこそ余計に安心して暴れられる。テリーもコーナーに兄ドリーがいるから血みどろになってもガムシャラに立ち向かっていけるのだ。娘。の絆は血よりも濃い。
ネット等で卒業肯定派の意見として、娘。にいては小春の能力が発揮できないのではというのを読んだことがある。
言い分は分からないでもないし、振り返ればそう思っても仕方のないエピソード等もあるにはあるのだが、長い目で見れば娘。にいた方が小春のためにもグループのためにもプラスになる事の方が多いのではないかと感傷ぬきに思う。
娘。時代とは違った新しい一面を…と言えば聞こえはいいが、今回は本当にこの決断で良かったのだろうか?
そういえば今回、肝心の卒業後の活動内容を訊ねられた小春は「モデル」などとは一切口にしていない。
「モデル」ではなくあくまで「娘。を卒業すること」ありきなのではと勘繰られても仕方のないワンシーンにまたも胸騒ぎを覚えた。
卒業により久住小春という巨大な才能が開花するのか、些細な大人の都合であっさりと摘まれてしまうのか…現時点では誰も分からないがとにかく今は「小春に幸あれ」と祈るしかない…。